2012年5月26日土曜日

増え続けるセシウム汚染汚泥

増え続けるセシウム汚染汚泥


     福島第一原子力発電所事故以来、阿賀野市大室浄水場で生じている「放射性セシウムを含む汚泥」の最新検査結果が水道局から発表されました。 大室浄水場では、阿賀野川水系から取水した水道原水中に含まれる浮遊汚泥等を最終的に天日乾燥床にて回収しているため、汚成分に強く吸着している放射性セシウム(セシウム137+セシウム134)が天日乾燥床に蓄積することになります。




浄水発生土に含まれる放射性物質の調査結果


     福島第一原子力発電所事故発生時に運用していた天日乾燥床(No.1とNo.2、[4つの天日乾燥床の内、2つのペアでローテション運用])には高濃度(10,000 Bq/kg以上)の放射性セシウムが検出されました、 その後に運用した天日乾燥床(No.3とNo.4)からは、2桁低い濃度で検出され、減少傾向が見られていましたが、次に運用した天日乾燥床(No.1とNo.2)からは天日乾燥床(No.3とNo.4)と同レベルの濃度の放射性セシウムが検出されており、ほとんど変化していません! 阿賀野川水系の魚や河川底泥、更には流出河口や海底泥から放射性セシウムが検出されていますので、今後も福島県側からの放射性セシウムの移動が続くことが予測されています。

     ちなみに、これまでに阿賀野市大室浄水場敷地内に保管されている放射性セシウム量は、総量で約20憶ベクレルと推計され、今後も増え続けることが危惧されています。


天日乾燥床      運用期間          放射性セシウム(Cs-134+Cs-137)濃度
  No.1   平成22年11月29日〜平成23年05月25日       10,000 Bq/kg
  No.2   平成22年11月29日〜平成23年05月25日       10,300 Bq/kg 
  No.3   平成23年05月26日〜平成23年08月18日        145 Bq/kg
  No.4   平成23年05月26日〜平成23年08月18日        460 Bq/kg
  No.1   平成23年08月15日〜平成23年12月15日       ※140 Bq/kg →130 Bq/kg(訂正値)
  No.2   平成23年08月15日〜平成23年12月15日       ※146 Bq/kg 
  No.3        運用中
  No.4        運用中  
           ※天日乾燥中の数値。水分蒸発により放射性セシウム濃度が変動することがある。
           ※天日乾燥床No.1の放射性セシウム濃度に訂正がはいりました。(2012/6/5)


 浄水発生土に含まれる放射性物質の調査結果について [pdfファイル](阿賀野市水道局 2012/05/23)


課題
①セシウム汚染汚泥の保管容量に限界がある。
②天日乾燥床の乾燥中や乾燥汚泥の集積作業中に風などにより周囲へ飛散する危険性がある。
③天日乾燥床から保管場所への集積移管作業中に作業員の被曝(内部被曝)の危険性がある。




大室浄水場

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