柏崎刈羽原発周辺の風向き
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水煮タケノコ(福島県南相馬市 平成27年産、非流通品)
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水煮タケノコ(福島県南相馬市 平成27年産、非流通品) 原発事故後4年経過した現在でも、タケノコの出荷制限は 福島県内で11市6町5村 (福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、川俣町、三春町、広野町、楢葉町、新地町、大玉村、西郷村、川内村、葛尾村)、 岩手県内3市 (一関市、陸前高田市、奥州市)、 宮城県2市1町 (白石市、栗原市、丸森町)、 茨城県10市3町1村 (石岡市、龍ヶ崎市、北茨城市、取手市、ひたちなか市、潮来市、守谷市、鉾田市、つくばみらい市、小美玉市、茨城町、大洗町、利根町、東海村)、 栃木県4市1町 (日光市、大田原市、矢板市、那須塩原市、那須町)、 千葉県7市2町 (木更津市、柏市、市原市、船橋市、八千代市、我孫子市、白井市、栄町、芝山町)で継続しています。 今回、出荷制限されている福島県南相馬市産の「水煮タケノコ」 を入手測定しました。 タケノコは自家消費目的で生産者が生タケノコをアク抜き後水煮処理したものですが、残念ながら放射性セシウム(Cs137+Cs134)が完全には抜けきらずに残っていました。 前処理 :水煮タケノコをミキサーで細断し、500 ml 測定用平型容器に充填し、NaIシンチレーション式 検出器で50,000 秒測定(2015年5月14日測定) タケノコのアク抜き・水戻しによる放射性セシウムの低減効果について タケノコのアク抜き・水戻しにより放射性セシウム濃度が最大80%も低減すると報告されていますが、方法によっては効果がさほど見られない場合もあるようです。 例えば、アク抜きを切れ目を入れた皮付きのままで実施した場合には、皮を取り除いたタケノコより放射性セシウムの抜けが悪く、更にアク抜き後の水戻しが不十分な場合は、アク抜き時に煮汁に溶け出した放射性セシウムがタケノコ本体から抜け切らないことも報告されています。 長時間のアク抜き・水戻しを徹底すれば放射性セシウムの低減は確かに期待できますが、タケノコ本来の風味も失われます。 いず...
浄水場発生土中の放射性セシウム(阿賀野川と信濃川)
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浄水場発生土中の放射性セシウム 福島第一原子力発電所事故の発生後から新潟市水道局では浄水場発生泥中の放射性セシウム濃度(Bq/kg)をモニタリングしている。 信濃川水系の河川水を水道源水に利用している戸頭浄水場では2014年の冬で中断しているが、福島県会津地方に直結している阿賀野川水系の河川水を利用している満願寺浄水場では調査が継続している。 汚染地帯を源流とし流域に汚染地帯を抱える阿賀野川では、事故後4年以上経過しても河川水に含まれる「濁り成分」に含まれる放射性セシウム濃度はこれ以上低減する傾向は見られず約100Bq/kg程度で推移している。 このデーターから事故の影響は想像以上に長期に渡ることは明らかで、今後も監視が必要となっている。 河川水を介した放射性セシウムの移動は、新潟県内の阿賀野川や信濃川に限らず福島県や関東圏の多くの河川で観察されており、河川水を農業用水や水道源水に利用している限り充分なモニタリングと推移に注目する必要がある。
「新潟県南魚沼市六日町」の土壌汚染
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「新潟県南魚沼市六日町」の土壌汚染 新潟県内で汚染度が最も高いと地域と考えられている「南魚沼地域」の状況を把握するために原発事故から4年を経過した2015年7月7日に、幾つかの土試料をサンプリングし放射性セシウム濃度(Bq/kg)を求めてみた。 サンプリング地点と測定結果 ◎「沿道土壌(国道17号線)」:放射性セシウム合算 762 Bq/kg ◎ 「用水路堆積泥」: 放射性セシウム 合算 436 Bq/kg ◎ 「一般土壌(神社表層)」: 放射性セシウム 合算 138 Bq/kg ◎「河川敷土壌(魚野川)」: 放射性セシウム 合算 45 Bq/kg 魚野川の「河川敷堆積土」は45 Bq/kgで「阿賀野川河川敷土」と比べて低い数値を示したが、神社から採取した「一般土壌」や「用水路堆積泥」、国道17号線の両脇に堆積した「沿道土壌」では阿賀野市や新潟市と比較して高い数値を示した。 南魚沼市六日町地域では、原発事故発生時に広い範囲が中程度に汚染され周囲の表層土が降雨により魚野川へと流れ込み底質土として堆積し、魚野川河川水を利用した農業用水路を介して水田に放射性セシウム汚染泥が現在も供給されているものと推測できる。 「沿道土壌」の比較 :「南魚沼市六日町」と「新潟市」 南魚沼市六日町で採取した「沿道土壌」で 762 Bq/kgと高い汚染を確認した。 「沿道土壌」には周囲から自動車等により汚染土が運搬され放射性セシウムが集積する傾向があり、阿賀野市の事例のように道路近隣の「一般土壌」で放射性セシウムが検出されない場合でも遠距離の汚染地域からの運搬により幹線道路の「沿道土壌」から放射性セシウムが検出されることが多々ある。 幹線道路は市街地の住環境に隣接しており「沿道土壌」が乾燥時に周囲に埃を舞い上げる発生源となっており、放射性セシウムの汚染拡大や将来に継続する被曝防止の観点で重要な対象と考えている。 同時期に新潟...
用水路堆積泥中の放射性セシウム濃度変化
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用水路堆積泥中の放射性セシウム濃度変化(2012年〜2015年) 新潟県阿賀野市内の灌漑用水は、福島県会津地方を源流とする阿賀野川の河川水を利用している。 取水口から離れた末端の用水路では、幹線用水路と比べ極端に流速が落ちるため用水中の濁り成分が沈殿して用水路に「泥」の堆積が発生する。 2012年から支線用水路に堆積した泥中の放射性セシウム濃度を調査しているが、個々のサンプリング地点の放射性セシウム濃度(Bq/kg)が2012年では大きく異なっていたが、最近はいずれの地点も減少傾向にあり約100Bq /Kg程度に低下している。 この調査とは別に、新潟市水道局が実施している阿賀野川河川水を利用した水道浄水場に於ける「脱水汚泥中の放射性セシウム濃度」の調査でも阿賀野川の河川水汚泥の放射性セシウム濃度が約100 Bq/kg程度で安定している。 浄水場発生土中の放射性セシウム(阿賀野川と信濃川) 原発事故初期(2011年)に高濃度に汚染された河川泥が阿賀野市の用水路の各所に沈殿堆積していたが、時間とともに下流へと移動し、現在では何れの地点でも約100Bq /Kg程度まで減少していると考えられる。 確認された減少傾向が今後も継続すれば用水路を介した放射性セシウム汚染泥の水田への流入が「米」への放射性セシウムの移行を引き起こすことは考えにくいが、阿賀野川上流で洪水等が発生することで、下流域に高濃度の放射性セシウム汚染泥が新たに運ばれてくる可能性が否定できないので、今後も継続した監視が必要と考えられる。 ◎用水路堆積泥のサンプリング地点 ①阿賀野市沖通:右岸幹線用水路(大荒川用水路)の支線用水 ②阿賀野市熊堂村新田:右岸幹線用水路(高関用水路)の支線用水 ③阿賀野市法柳新田:新江幹線用水路の支線用水 ④新潟市北区上大月:西部幹線用水路(長浦1号用水路)の支線用水
セシウム汚染泥の距離による変動
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用水路堆積泥のセシウム汚染(西部幹線用水路) 阿賀野市には「阿賀野川土地改良区」が管理する阿賀野川河川水を利用した用水路網が存在する(図参照)。 これまでに、「あがのラボ」では幹線用水路の末端地域の支線用水路に堆積する用水路泥中の放射性セシウム濃度の経年変化を調査してきた( 阿賀野川堆積泥、用水路堆積泥(2012〜2013) )。 その結果、流速が小さい末端支線水路には2年半を経過しても未だに約80〜300 Bq/kgの汚染泥が存在すること、大雨等の気象条件で変動することなどが次第に判ってきた。 今回は、幹線用水路の上流から下流にどのように汚染泥が分布しているかを調べるため、阿賀野市のほぼ中央を流れる「西部幹線用水路ー長浦2号用水路」を対象に、 幹線用水路から水田への取水口付近 の堆積泥を採取し、放射性セシウム濃度を求めた。 なお、測定試料採取日の2014年4月2日で用水路への春季通水は実施されていない。 測定結果 Cs-137+Cs-134 放射能濃度(Bq/kg) ① 阿賀野市寺社 20 ②阿賀野市小境 26 ③阿賀野市下ノ橋 69 ④阿賀野市五郎巻 92 ⑤新潟市北区長場 8 考察 幹線水路取水口近傍の支線用水路に堆積した泥に含まれる放射性セシウム濃度は上流(阿賀野市寺社)から下流(阿賀野市五郎巻)に向けて上昇傾向にあるが、最も下流地域(新潟市北区長場)では極端に低くなっていた。 ...