2012年5月16日水曜日

測定結果(2012-05-16)

測定結果(2012-05-16)


ATOMTEX製 AT1320Aを用いて自宅で毎日摂取している「お米」と近くにある「湖沼水」を測ってみました。 いずれも有意な数値(>3σ)は得られず、検出限界未満という判定になりました。   23年産のお米に関しては、経過措置として2012年9月30日までは旧基準(500 Bq/kg)が適用されていますが2012年4月からの新基準(一般食品:100 Bq/kg)においても基準値以下でした。 新潟県下越のお米には放射性セシウムがほとんど含まれていません。 今後は産地を変えて調査してみます。

◎ 測定時間:10,000秒
◎ 新潟県新発田市菅谷産こしひかり(23年産) スーパーで購入
          ヨウ素ー131   検出限界未満(<1.9 Bq/kg)
          セシウムー134  検出限界未満(<2.3 Bq/kg)
          セシウム−137   検出限界未満(<2.6 Bq/kg)


   阿賀野市へ流入する水源の一つとしてとして五頭山系からの河川水があります。 この水は農業用水にも使用され、一部は白鳥の湖として知られる「瓢湖」にも流入しています。 河川泥等に吸着した放射性セシウムが湖沼などに流入すると、流れが淀み滞留が生じるため沈降濃縮され、湖沼水も汚染される可能性が考えられたので、表面水の検査しましたが、検出できません! 次回は湖の底に沈んでいる泥を採取し放射性セシウムの有無を調査する予定です(採取用の装置を作らないといけませんね〜

◎ 測定時間:10,000秒
◎ 湖沼水(新潟県阿賀野市・瓢湖) 独自サンプリング
ヨウ素ー131   検出限界未満(<2.2 Bq/kg)
          セシウムー134  検出限界未満(<2.7 Bq/kg)
          セシウム−137   検出限界未満(<3.0 Bq/kg)



2012年5月15日火曜日

γ線放射能モニター設置

γ線放射能モニター設置


  アトムテック製ガンマー線放射能モニター(AT1320A)が「あがのラボ」に設置されました。 思っていたより図体は小さいですが、外観の大部分を占める鉛の遮蔽体は想像以上に重い(100キログラム超) 

どこかで見たような形だな〜と考えていたら「盆提灯」にも「バクテリオファージ」にも見えないことはない

これで、本格的な測定がスタートできそうです。 とりあえず数週間は測定練度を上げるために様々なサンプルを測定してみます。

勉強、見学、冷やかし...いつでも「あがのラボ」にお越しください! 歓迎いたします。(村上)

2012年5月14日月曜日

あがの市民放射線測定室(あがのラボ)運営方針

あがの市民放射線測定室(あがのラボ)運営方針


1.【公開の原則】検査結果(放射能濃度、検体の種類、採取地、購入場所、産地、製造者、ロット番号等)一般公開を原則としていますので、公開を許可できない場合の検査はお引き受けできません

2.【測定費用】「あがのラボ」は「測定用試料」を計測し、放射性セシウムと放射性ヨウ素の検体中の放射能濃度(Bq/Kg)をご依頼者にお知らせします。 測定に関わる費用はいただきません(無料測定)

3.【試料作成】「測定用試料」は、体積で約1リットル必要です(500ml、100mlでも測定可能ですが精度が低くなります)。 試料作成はご依頼者自身で実施してください。 固形食品は細切れに裁断するかミキサーなどでできるだけ均一にしてください。ご依頼者が測定室に持ち込み、測定後には持ち帰って戴きます。 試料作成の詳細は事前にお問い合わせください。 

4.【検査可能な試料】米などの穀物液体試料(蛇口水、湖沼水、河川水、ジュース、お茶、牛乳等)、青果物(野菜、果物)、山菜類(タケノコ、きのこ等)、鶏卵肉類海産物(可食部)、カマボコ等の加工食品瓶詰め・缶詰等の保存食など多岐にわたりますが、岩石由来の天然放射性物質を多量に含むと考えられる土壌や井戸水等の検査では信頼性が低くなることをご承知ください



 連絡先(測定予約)
    あがのラボ (あがの市民放射線測定室) 担当:村上
            0250-62-3102  /  080-3208-6563

あがのラボ放射能無料検査申込書pdf


  

旅するセシウム

河川から海へ移行するセシウム


   関東地方の土壌を汚染させた放射性セシウムが、河川を通じて東京湾に流れ込み、東京湾の海底土の汚染が進行していることが明らかとなった。 東京湾は拡散が比較的少ない内湾なので、今後長期にわたりセシウム汚染が進行すると考えられている。 「江戸前の寿司」が危機にさらされています。

東京湾の海底土のセシウム、7か月で13倍に(読売5/14)
東京湾の海底土に含まれる放射性セシウムが、昨年8月から約7か月間で1・5~13倍に増えたことが、近畿大の調査で分かった。 東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出されたセシウムが、河川から東京湾に流れ込んだとみている。

新潟県でも昨年の水害後の8月に阿賀野川流域並びに海底汚泥の調査が実施され、阿賀野川河口河川底土から82 Bq/kg、阿賀野川沖水海底土で7.2〜146 Bq/kg、関屋分水沖海底土 11.1 Bq/kgの放射性セシウムが検出されている。 福島県会津地域のセシウム汚染が河川水によって運ばれ日本海の海底土を汚染させていると考えられる。 現実に、阿賀野川水系のフナ、イワナ、ウグイなどからも放射性セシウムが検出されている。 一方、奥只見湖などの閉鎖系湖沼に関しては、河川と比べて魚類の汚染進行が急速に進んでいるようです。

福島第一原子力発電所事故に伴う新潟県内の放射線等の監視結果(Ver.2)

2012年5月13日日曜日

放射性セシウム缶

「さけ水煮缶」から放射性セシウム


     米国キャンベラ製の食品放射能測定器(NaIシンチレーションカウンター)を使用して、共同購入する全品目を検査している生活クラブが「さけ水煮缶(マルハニチロ食品製造)」からセシウム合計22 Bq/kgを検出したと発表! マルハニチロ食品のさけ水煮缶からは、2012年3月の生活クラブの検査でも18 Bq/kgを検出している。

生活クラブでは一般食品に関しては、国の基準(100 Bq/kg)より厳しい独自基準(加工品:50 Bq/kg)を適用しているが、22 Bq/kgのセシウムが検出された「さけ水煮缶」は出荷することに…..

海や川が汚染されるにつれて、魚類への生物濃縮が確実に進行しているようです。 缶詰に関しては製造年月日の確認が必要ですね。 また、「さけ水煮缶」は骨も身も食べてしまう食材なので放射性セシウムに加え、放射性ストロンチウム(Sr)も気になるところです。

消費材の放射能検査結果(生活クラブ)

2012年4月29日日曜日

新潟県内農地土壌の放射性物質調査

新潟県内農地土壌の放射性物質調査


平成24年(2012年)の春の作付けに向けて、新潟県が実施した「農地土壌の放射性物質調査(定点観測)」の結果が公表されました。 セシウム137(Cs-137)とセシウム134(Cs-134)のいずれも検出されている南魚沼市(六日町)では福島第1原発事故に起因する汚染が確認されています。 他の地域のセシウム134(Cs-134)は検出されず(10Bq/kg以下)となっており、このデーターだけでは事故の影響を判断できません。




土壌調査2012-4


新潟県内農地土壌の放射性物質調査(2012年04月27日発表)
新潟県内農地土壌の放射性物質調査(2012年04月27日発表)pdf

測定機器の搬入日

測定機器の搬入日


Agano Labo   γ線放射能モニター ATOMTEX AT1320A(NaIシンチレーションカウンター)の搬入日程が5月15日に決まりました。 機器設置後に2日間にわたり機器の初期調整と操作方法のレクチャーを受けます。 NaIシンチレーションカウンターは、高価なゲルマニウム半導体検出器と比べて核種を区別するためのエネルギー分解能は低いですが、γ線の検出効率の高い機器です。 食品等の測定試料中に含まれると予想される天然のウラン系列やトリウム系列の核種由来のγ線の影響や、その寄与の差し引き方等の技術的な疑問に関して質問していく予定です。
   γ線放射能モニター 設置後に、しばらくは水試料、食品、土壌等をテスト測定し、測定の練度を高めると同時に、機器の性能を見極めた上で、試料調整等を含めた測定マニュアルを作成する予定です。

あがの市民放射線測定室では、測定器に興味をお持ちの方や、測定室を見学したいと考えておられる方に、いつでも門戸を開放しています。 また、ボランティアも大歓迎です。 お気軽に村上までご連絡下さい。(Tel: 080-3208-6563)

2012年4月12日木曜日

福島の漁業が消える

福島の漁業が消える




福島県が、H24.3.27〜H24.4.9に採取した水産物の放射能測定結果を公表した。 検査された120品中で、放射性セシウムが新基準 100Bq/kgを超えるものが34品もあり深刻な海洋汚染が進行していることが明らかとなった。 漁業再開など夢の夢!

事故の直後で高濃度汚染が確認されていたコウナゴには汚染が見つからず、スズキ、アイナメなどの中型魚やヒラメ、カレイなどの底生魚に汚染が移行しつつある。 また、ヤマメ、イワナなどの淡水魚の汚染も継続している。

福島第1原発に近い広野町の海は他と比べて汚染度が高いようですね!


農林水産物に係る緊急時モニタリング検査結果について

いわき市   コモンカスベ 630 (Bq/kg)
いわき市   アイナメ 600
いわき市   シロメバル 550
いわき市   シロメバル 460
いわき市   アイナメ 360
いわき市   ババガレイ(ナメタガレイ) 191
いわき市   ヒラメ 170
いわき市   スズキ 169
いわき市   ヒラメ 161
いわき市   マコガレイ 147
いわき市   メイタガレイ 136
いわき市   マコガレイ 115
広野町    アイナメ 1150
広野町    スズキ 540
広野町    キツネメバル 410
広野町    コモンカスベ 410
広野町    マアナゴ 360
広野町    アイナメ 270
広野町    マコガレイ 240
広野町    マコガレイ 225
広野町    クロソイ 158
広野町    ヒラメ 131
広野町    マダラ 101
相馬市    サクラマス 127
相馬市    ヒラメ 126
相馬市    スズキ 115
相馬市    イシガレイ 109
楢葉町    エゾイソアイナメ(ドンコ) 123
楢葉町    ヒラメ 104
南相馬市   ケムシカジカ 105

二本松市(太田川(阿武隈川水系))   ヤマメ 179
猪苗代町(高森川(阿賀川水系))   イワナ 173
猪苗代町(高森川支流(阿賀川水系)) イワナ 138
福島市(摺上川(阿武隈川水系))   イワナ 114

2012年4月10日火曜日

開設の目的

市民測定室開設の目的


     福島第1原子力発電所事故により、福島県を中心に東北・関東の広い範囲に放射性物質が拡散し、大地も水も、全てを容赦無く汚染させました。現在も事故を引き起こした原子力発電所からは放射性物質が放出され続けており、私達は少なくとも数十年もの長期にわたり放射能と付き合っていかなくてはなりません。
幸いにも新潟県への影響は、現在のところ大きく無いので、ひとまず「安心」なのですが、雨、風などの自然現象や人為的な食品等の物流によって放射性物質が移動し、豊かな故郷が汚染される可能性は否定出来ませんので、今後も注意深い放射能測定監視が必要と考えています。
新潟県内の各自治体は「空間線量率」を測定し、県は水・食品・土壌等の放射能検査を実施しています。 しかし、県も市町村も同じく予算不足、検査機器の不足、人材不足のため充分な監視ができているとは言えません。
     あがの市民放射線測定室(あがのラボ)は自治体がカバーし切れない部分を補完するため、また放射能を調べたいと考えているが高額な検査費用に二の足を踏んで行動できない方々をサポートする目的で開設されています。



新潟県内各自治体の放射線への対応
見附市:簡易型放射線測定器の貸し出し
新潟市:空間線量測定器(日立アロカメディカル TCS-172B)の貸し出し
十日町市:空間線量測定器(日立アロカメディカル TCS-172B)の貸し出し
新発田市:食品等の放射能測定(持ち込み検査)/ 機器:ジャパンブランドJB5000PLUS


新潟県内市民レベルの放射線への対応
  ◎「長岡市民放射線測定会」:測定調査と勉強会実施

  ◎「子どもたちを放射能から守る会@新潟」

あがの市民放射線測定室(あがのラボ)に設置予定の放射線測定器(5月中旬)


γ線放射能モニター
ATOMTEX(ベラルーシ) AT1320A
NaIシンチレーター:Φ63×63(mm) [2.5×2.5(インチ)]
測定可能核種:I-131、Cs-134、Cs-137、K-40
Cs-137検出限界値:〜3Bq/kg(飲料水)
       ※検出限界値は、測定対象核種や測定試料(水、野菜、土壌等)、測定時間により変動します。

空間線量率(線量当量率)測定
日立アロカメディカル社製
シンチレーションサーベイメーター TCS-172B
測定可能範囲:バックグラウンド~30μSv/h(1cm線量当量率)





あがの市民放射線測定室(あがのラボ)の位置







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