セシウム汚染泥の距離による変動

用水路堆積泥のセシウム汚染(西部幹線用水路) 阿賀野市には「阿賀野川土地改良区」が管理する阿賀野川河川水を利用した用水路網が存在する(図参照)。 これまでに、「あがのラボ」では幹線用水路の末端地域の支線用水路に堆積する用水路泥中の放射性セシウム濃度の経年変化を調査してきた( 阿賀野川堆積泥、用水路堆積泥(2012〜2013) )。 その結果、流速が小さい末端支線水路には2年半を経過しても未だに約80〜300 Bq/kgの汚染泥が存在すること、大雨等の気象条件で変動することなどが次第に判ってきた。 今回は、幹線用水路の上流から下流にどのように汚染泥が分布しているかを調べるため、阿賀野市のほぼ中央を流れる「西部幹線用水路ー長浦2号用水路」を対象に、 幹線用水路から水田への取水口付近 の堆積泥を採取し、放射性セシウム濃度を求めた。 なお、測定試料採取日の2014年4月2日で用水路への春季通水は実施されていない。 測定結果 Cs-137+Cs-134 放射能濃度(Bq/kg) ① 阿賀野市寺社 20 ②阿賀野市小境 26 ③阿賀野市下ノ橋 69 ④阿賀野市五郎巻 92 ⑤新潟市北区長場 8 考察 幹線水路取水口近傍の支線用水路に堆積した泥に含まれる放射性セシウム濃度は上流(阿賀野市寺社)から下流(阿賀野市五郎巻)に向けて上昇傾向にあるが、最も下流地域(新潟市北区長場)では極端に低くなっていた。 ...